プロフィール
木下美穂子
木下美穂子は「蝶々夫人」のタイトルロールを歌う度に喝采と称賛を浴び、彼女の代名詞ともなっている。批評には、しばしば『繊細かつ大胆』という言葉を目にする。豊かな歌声は抑制を思う存分にきかせ、目を見張る演技力は見ている我々を虜にする。恋する可憐な少女から、己の運命に嘆き悲しむという感情の機微を表現する「蝶々夫人」は、まさ に木下のはまり役と言えよう。
彼女の抜きんでた歌唱力と表現力は、2007年アメリカデビューとなったヴェルディ「レクイエム」でも如何なく発揮されている。「スポークスマン・レビュー」の記者トラヴィズリーヴァーは“ヴェルディ「レクイエム」は声の美しさと確固たる声楽的テクニック、さらに歌手の内に秘めた情熱が必須。特に木下のLibera Meでは天使のようなハイB♭がスッと伸び、さらにドラマティックなハイCを表現。彼女の舞台を見終わって鳥肌がたった”と大絶賛している。
近年、日本だけでなく海外にも活動の場を広げている。サンタ・マルゲリータオペラフェスティバル(2002)、ベルグラード国立歌劇場(2003)、ソフィア・ナショナルオペラ(2006)、二期会オペラ(2004,2006)、神奈川フィルハーモニー管弦楽団(2004)、ソフィア・サマーフェスティバル(2004)…と木下美穂子が歌い続けてきた「蝶々夫人」のタイトルロールは、アメリカでも高い評価を受けている。ミッドラッド交響楽団でデビュー後、2008年5月ボルチモアオペラデビュー、さらにこの年11月にはミシガンオペラ・デトロイト歌劇場にデビューを果たした。このときはエドアルド・ミューラー指 揮のプレミエという大役を果たし、“演技とは思えない迫真に迫った蝶々さんは、多くの人々の心を打った”と絶賛される。どの舞台でも彼女の比類ない才能は随所で見られ、絶賛の記事を目にすることができた。
2002年、小澤征爾指揮「ドン・ジョヴァンニ」ドンナ・エルヴィーラでデビュー後、二期会オペラ「ラ・ボエーム」ミミ、「椿姫」ヴィオレッタ、「仮面舞踏会」アメーリア、彩の国ヴェルディ・プロジェクト「トロヴァトーレ」レオノーラ、新国立劇場小劇場「外套」ジェルジェッタと数々の舞台を踏む。
ソリストとして 、ボルドーのメドック音楽祭(フランス)、ロリン・マゼール指揮によるトスカニー二交響楽団ガラ・コンサート(横浜・札幌)に、またベートーベン「交響曲第9番」は30公演以ステージに立っている。またヴェルディ「レクイエム」では、神奈川フィルハーモニー、東京都交響楽団、スポケーン交響楽団(アメリカ)とも共演。ブリテン「戦争レクイエム」では、群馬交響楽団と共演、新境地を開く。
2007年、リチーア・アルバネーゼ・プッチーニ国際コンクールで第1位を受賞。ニューヨークのリンカンセンターで行われた受賞者コンサートで称賛を浴び る。
2008年、ウィグモアホールで行われた「ショルティ没10年メモリアルコンサートでロンドンデビューを飾る。ブリテン「戦争レクイエム」、「椿姫」ヴィオレッタ役(新国立劇場)、「オテロ」デスデモナ役(紀尾井ホール)と精力的に歌う。12月、リンカンセンターにてディ・カーポオペラによる「プッチーニ生誕150周年オペラガラコンサート」に招聘され、世界的なオペラ歌手らと共演を果たす。
2009年は新国立劇場のニューイヤーオペラガラコンサートで幕があけた。佐渡裕プロデュースオペラプロジェクト「カルメン」ミカエラ役、び わ湖オペラ「トゥーランドット」リュー役の予定があり、今年も木下美穂子から目が離せない年になりそうである。2010年にはカナダ、バンクーバーオペラデビュー、さらに2011年には、ロイヤルアルバートホールにてロンドンオペラデビューが決まっている。世界での活躍もますます期待される。
ニューヨーク在住
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主なレパートリー
モーツァルト
- 「フィガロの結婚」伯爵夫人
- 「ドン・ジョヴァンニ」ドンナ・アンナ、ドンナ・エルヴィーラ
ヴェルディ
- 「トロヴァトーレ」レオノーラ
- 「ドン・カルロ」エリザベッタ
- 「シモン・ボッカネグラ」アメーリア
- 「仮面舞踏会」アメーリア
- 「椿姫」ヴィオレッタ
- レクイエム
プッチーニ
- 「蝶々夫人」蝶々さん
- 「トスカ」トスカ
- 「外套」ジョルジェッタ
- 「修道女アンジェリカ」アンジェリカ
- 「トゥーランドット」リュー
- 「トゥーランドット」リュー
- 「ボエーム」ミミ
ベートーベン